COLUMN

住宅コラム

住宅ローンを借り入れる際は、「いくらまで借りることができるのか」

ということは当然ですが、「いくらであれば負担なく返していけるか」を気にすることも大変重要です。

一般に、住宅ローンは、借入期間中のすべての元本と利子を合計した「総返済額」を基準にし、返済計画の妥当性や、その住宅ローンの借り入れ条件が有利か不利かを判断します。

しかし、ほとんどの家庭は月単位で家計が回っていくので、「月々の返済額」をどれくらの水準に収めれば、負担なく返済していけるか、と考えたほうが良いでしょう。

そこで今回は、住宅ローンの返済額にスポットをあて、住宅ローンを借り入れる際の

返済額の決め方や、月々の返済額を減らす方法をお伝えします。

住宅ローンの月々の返済額はどう決まるのか

住宅ローンは、契約者の年収と住宅ローン金利によっていくらの資金を借り入れられるか(借入可能額)が決まります。

利子も含めた年間の返済額が、契約者の年収に占める割合を「返済負担率」といい、住宅ローンを無理なく返済するためには、返済負担率が25%以内に収まっていることが一つの目安と言われています。

民間の金融機関の場合は、さらに条件が厳しく、返済負担率が20%前後でなければ住宅ローン審査に通りにくいところもあります。

それでは、返済負担率をもとにした具体的な返済額を見てみましょう。

 

たとえば、年収500万円で、変動金利(年0.47%)の住宅ローンを35年で借り入れるケースでは、返済負担率を20%に設定すると借入可能額の目安は3,226万円、月々の返済額は83,315円です。

返済負担率を25%にした場合は、借入可能額の目安は4,033万円、月々の返済額は104,156円になります。

現在が賃貸住まいであれば、月々の家賃と比較しても「少し余裕がある」と感じる方も多いかもしれません。

ただし、実際に住宅ローンを借り入れる際は、これに諸費用(事務手数料、住宅ローン保証料、火災保険料、印紙代、登記関連費用etc.)が加わります。

諸費用を現金で用意するか、借入額に上乗せするかを判断する必要があります。

また、住宅購入費用ではないものの、引っ越しに関わる費用や、新居のための家具等の購入費用も考えておきたい出費のひとつです。

翌年以降になると固定資産税を支払う必要があります。

住宅は購入すれば終わりではなく、住宅ローンの返済期間中も様々な費用が発生するということを憶えておきましょう。

住宅購入後の出費を考える際は「年単位」「月単位」でざっくりと把握することが大切です。

その上で月々の返済額をもう少し減らしたいという場合は、下記の「住宅ローンの月々の返済を減らす方法」の3つの方法を検討してみましょう。

頭金を用意する

住宅ローンを借り入れる際、物件価格の2割程度の頭金を用意できれば、月々の返済額を負担のない範囲に収めることができ、金融機関の審査にも通りやすくなります。

たとえば、3,000万円の物件を購入する際に2割(600万円)の頭金を用意すると、月々の返済額を、ひと月あたり約15,000円も引き下げることができます。

 

例)物件価格3000万円 変動金利年0.47%

頭金ありの場合
頭金      600万円
返済負担率   約14.9%
月々の返済額  61,982円
総返済額    26,032,589円

頭金なしの場合
頭金      なし
返済負担率   約18.6%
月々の返済額  77,478円
総返済額    32,540,767円

 

頭金は自分で貯蓄する以外にも、住宅購入資金として親から贈与を受ける場合に一定額を非課税にすることも可能です。

金融機関が提供する住宅ローン商品の中には、自己資金(頭金)の割合によって適用金利が変わるものもあるため、貯金・贈与などで頭金を用意できそうな場合は積極的に活用しましょう。

一部繰り上げ返済で「返済額軽減型」を選ぶ

返済中の繰り上げ返済は、返済期間を短縮する「期間短縮型」と、月々の返済額を減額する「返済額軽減型」の2つの方法から選ぶことができます。

総返済額を減らす効果は「期間短縮型」のほうが大きいため、多くの場合、期間を短くする方法を選びますが、月々の返済額を減らしたいときは「返済額軽減型」を選ぶことで毎月の負担を減らすことができます。

下記では、3,000万円を借り入れた1年後に100万円を繰り上げ返済した場合の「返済額減額型」と「期間短縮型」の違いです。

利息の軽減額や総返済額では「期間短縮型」のほうが有利ですが、「返済額軽減型」は直近の返済額を軽くする効果があることがわかります。

下記(例)は変動金利を選択した場合のシミュレーションですが、繰り上げ返済の利息軽減効果は、金利が高いほど大きくなるため、変動金利よりも金利の高い固定金利(全期間固定)の場合、月々の返済額をさらに減らせる可能性が高いでしょう。

 

例)繰り上げ返済前の総返済額 32,540,767円  返済額100万円の場合

返済額軽減型の場合
返済額     1,000,000円
利息の軽減額  -82,251円
返済軽減額月額 -2,652円
短縮返済期間   なし
総返済額    2,458,516円

期間短縮型の場合
返済額      993,291円
利息の軽減額   -168,879円
返済軽減額月額    なし
短縮返済期間   1年3ヶ月
総返済額     32,371,888円

金利の低い住宅ローンに借り換える

現在、返済中の住宅ローンを、より金利の別の低い住宅ローンに借り換えると、総返済額や月々の返済額を減らすことができます。

目安として、住宅ローン同士の金利差が0.5%以上、住宅ローンの残高が1,000万円以上、返済期間が15年以上であれば、一定の借り換えメリットがあると言えるでしょう。

ただし、住宅ローンを借り換える場合は、金融機関に支払う事務手数料や登記費用といった諸費用をあらためて負担する必要があります。

団信(団体信用生命保険)の保障内容や保険料が変わるケースもあるため、借り換えた場合の変更点はしっかりとチェックしておきたいポイントです。

借り換え先として考えている金融機関がホームページ等で公開しているシミュレーションを利用すれば、利息の軽減効果を簡単に試算できます。

まとめ

住宅ローンの負担感が強まるのは、失業・転職等で収入が変動したときや、子供の進学等で出費が増えたときなど、家計の収支バランスが崩れた場合でしょう。

うっかり返済を滞納すれば、遅延損害金などのペナルティが発生する可能性があるだけでなく、最悪の場合は住宅を強制的に売却されるという事態になりかねません。

月々の返済額を減らす方法は、今回ご紹介した3つの方法以外にも、「返済期間を延長する」「元本部分の返済を一時的にストップして利子部分のみを支払うようにする」などの方法があります。

これらは、現在住宅ローンを借り入れている金融機関に相談する必要があるため、

このままでは返済が厳しい感じた場合、早めに連絡を取り、相談するようにしましょう。

月々の返済額を減らすことができれば、住宅ローンの負担感は大幅に弱まります。

借り入れる前・返済中のそれぞれで返済額を減らす方法を把握し、無理のない返済を心がけましょう!

それでは、また!

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