2024.12.17 Tue
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注文住宅の予算はどうやって考えればいい?決め方のポイントと三重県の補助金制度を解説!
注文住宅の夢を実現するために、まず考えなければならないのが「予算」です。予算を決めずに注文住宅の計画を進めると、資金不足で床面積を削減したり、設備のグレードを下げたりせざるを得なくなることもあるので注意!あらかじめ予算を決めておけば、優先順位をつけて本当に叶えたい家づくりができます。
そこで今回は、これから家づくりの資金計画をはじめる方に向けて、注文住宅の予算の考え方を徹底解説!三重県で利用できる補助金制度についても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
注文住宅の予算を考える5つのポイント
注文住宅の予算を決めるためには、考え方にいくつかポイントがあります。どこに注目して予算を考えればいいのか、5つのポイントをチェックしていきましょう!
ポイント1.平均的な購入価格を知る
まずチェックしたいのが、すでに注文住宅を建てた人の平均的な購入価格。2023年度のフラット35利用者調査によると、全国と東海圏で土地付き注文住宅を購入した人の購入価格は以下の通りです。
土地価格 | 建設価格 | |
全国 | 1,497.6万円 | 3,405.8万円 |
東海圏 | 1,319.4万円 | 3,491.1万円 |
参考:住宅金融支援機構 2023年度フラット35 土地付注文住宅融資利用者の主要指標
三重県を含む東海圏は、全国平均と比べると土地価格がやや抑えめです。ただし、同じ県内でも市町村や地域によって大きく異なるため、実際に建てたい地域の相場調査は必須。平均価格は参考程度に考え、希望エリアの最新相場を確認しましょう。
ポイント2.自己資金と借入金のバランスを考える
注文住宅の建築資金は、自己資金と住宅ローンを組み合わせるのが一般的です。このとき、購入価格の2割程度は、自己資金で準備することをおすすめします。例えば4,000万円の家を建てる場合は、800万円程度の自己資金があると理想的です。
ただし、手持ちの預貯金をすべて住宅購入に充てるのは危険なので避けてください。子どもの教育費や急な修繕費用など、家を建てた後にもお金は必要です。将来の支出に備えて、ある程度の預貯金は残しておくことをおすすめします。
ポイント3.適切な住宅ローンを設定する
住宅ローンで借り入れる金額は、「毎月いくらまで返済できるか」を最優先に考えましょう。目安は以下の通りです。
- 返済額・・・年収の25~35%以内(例:年収600万円なら年間150~210万円・月返済額12.5~17.5万円)
返済額の目安から借入可能額を逆算すると、金融機関にもよりますが、年収の7〜8倍程度(年収600万円なら4,200〜4,800万円)まで借入可能です。
なお全額を住宅ローンで借りることも可能ですが、審査が通りにくく、たとえ審査に通ったとしても返済負担が重くなりすぎてしまうので避けたほうがベター。また収入が減る定年後に返済が残らないよう、定年退職までには完済できるよう計画を立てることをおすすめします。
ポイント4.土地と建物の予算配分を考える
土地を購入して家を建てる場合は、土地代と建築費のバランスも考慮してください。一般的には、土地に予算の3〜4割、建物に6〜7割を充てるのが目安とされています。例えば総予算4,000万円なら、土地に1,200〜1,600万円、建物に2,400〜2,800万円という配分です。
土地にお金をかけすぎると、建物の予算が足りなくなってしまうので注意!地価の高い地域では難しい場合もありますが、その場合は総予算を見直すなど、柔軟な調整が必要です。
ポイント5.意外と多い!予想外の出費に注意
注文住宅の費用は、土地代・建築費だけではありません。例えば、土地や建物を登記する費用、地盤の強さを調べる調査費用、給排水工事、エアコン設置などの付帯工事費、さらに各種の税金や手数料などの諸経費も必要です。
また、玄関まわりや庭、駐車場は別料金になることも多く、これらの外構工事には数百万円かかることも。さらに新居への引っ越し費用に加え、新しい家具や家電の購入も必要になります。予想外の出費があることを念頭に置いて、余裕を持った資金計画を立ててください。
予算不足をカバーする3つの対処法
注文住宅の計画は目移りしやすく、あらかじめ決めた予算に抑えられないこともあるかもしれません。ここでは、そんな時に活用できる3つの対処法を紹介します。
対処法1.計画を見直す
予算が足りない場合、まずは計画の見直しを検討しましょう。建物の仕様をシンプルにすることで、コストを抑えられる場合もあるかもしれません。
他にも建築時期を少し延ばして自己資金を貯める、土地の場所や条件を変更する、ローコストで建てられる工務店を探すなど、いくつかの選択肢があります。
対処法2.親族から援助を受ける
贈与税の優遇制度を利用して、両親や祖父母から援助を受けるのもひとつの方法です。
<贈与税非課税限度額>
一般住宅 | 省エネ等質の高い住宅 |
500万円 | 1,000万円 |
ただし、援助を受けられるかどうかは各家庭の事情によって異なります。もし援助を受けられる可能性があるのであれば、早めに家族で相談することをおすすめします。
対処法3.補助金制度を活用する
国や自治体が提供する、補助金制度の活用も検討しましょう。決められた基準を満たせば、返済不要の資金を得られる上、性能の高い住宅を建てられるメリットもあります。
ただし基準に合わせる必要があるため、設計が制限されたり、建築費が上がったりする可能性も。後からの変更は難しいケースも多いため、補助金を利用する場合は、できるだけ早い段階で担当営業やプランナーに相談するようにしてください。
三重県での住宅新築時に活用できる補助金制度を紹介
ここからは、三重県で住宅を新築する時に受けられる補助金制度を紹介します。
補助金を上手に活用して、よりおトクに家づくりを進めましょう!
全国:ZEH補助金
「ZEH補助金」は、環境性能の高い「ZEH」住宅の普及を目指す制度。高断熱化や太陽光発電の導入により、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにする住宅の建築を支援します。
対象 | ZEH基準を満たす新築住宅 |
補助額 | ・ZEH:55万円/戸
・ZEH+:100万円/戸 ・次世代ZEH+:100万円/戸 ・次世代HEMS:112万円/戸 |
三重県松阪市:三世代同居・近居支援補助事業
三重県松阪市が行っている「三世代同居・近居支援補助事業」は、三世代での同居や近隣での居住を支援する制度です。家族の絆を深めながら、子育ての支援体制づくりを促進します。
対象 | ・市外から転入し、三世代同居を始める世帯
・市外から転入し、三世代での近居を始める世帯 |
補助額 | ・同居:30万円
・近居:20万円 |
三重県桑名市:移住・定住促進事業補助金
「桑名市移住・定住促進事業補助金」は、桑名市への移住・定住を促進するための制度。特に若い世代の市内定着を支援します。
対象者 | 45歳以下 |
基本条件 | 住宅取得価格が税込1,000万円以上 |
補助額 | 最大100万円(就業企業が桑名市内、年齢29歳以下の加算含む) |
申請期間 | 転居日から180日以内 |
三重県亀山市:住宅取得支援事業
「住宅取得支援事業」は、中心市街地活性化を目的とし、居住誘導区域内への住宅取得を支援する制度です。
対象者 |
・居住誘導区域外から区域内へ転居し、住宅を新たに取得する方 ・5年以上居住すること |
---|---|
補助額 | 最大30万円(子育て加算含む) |
特記事項 |
・新築は建築から1年以内のものが対象 ・相続・贈与、建替による取得は対象外 |
三重県多気町:移住定住促進補助金
「多気町移住定住促進補助金」は、若い世代の移住・定住を積極的に支援する制度。令和6年3月までに100件以上の利用実績があり、多気町の人口増加に貢献している注目の制度です。
対象者 | 【移住者・転出者向け】
・20歳以上45歳未満の既婚者またはひとり親 ・町外に3年以上在住、または転入後2年以内の方 ・世帯全員が市区町村民税を滞納していない方 ・7年以上の居住意思がある方 ・補助金の返還事項に同意できる方 【移住者・転出者向け+Uターン】 上記の条件に加え ・多気町へUターンされる方 【在住者向け】 ・20歳以上45歳未満の既婚者またはひとり親 ・世帯全員が市区町村民税を滞納していない方 ・7年以上の居住意思がある方 ・補助金の返還事項に同意できる方 ・過去10年継続して町内に住民登録がある方 |
補助額 | ・移住者・転出者:最大200万円
・移住者・転出者+Uターン:最大230万円(Uターン加算含む) ・在住者:最大100万円 |
申請期限 | 令和8年3月31日まで |
三重県度会町:移住・定住促進事業補助金
「度会町移住・定住促進事業補助金」は、子育て世帯の移住・定住を重点的に支援する制度です。移住者と在住者それぞれに応じた支援内容を用意しています。
対象者 | 【在住者向け】
・満50歳以下(夫婦の場合は両者) ・度会町に5年以上定住すること ・町上水道に新規加入すること ・税等に滞納が無いこと 【移住者向け】 上記の条件に加え ・町外に3年以上居住後、令和元年10月1日以降に転入 |
補助額 | 移住者:最大100万円(町外からの移住、子育て加算含む)
在住者:最大30万円 |
申請期限 | 請負契約日または売買契約日から6カ月以内 |
三重県尾鷲市:尾鷲産材活用促進事業補助金
「尾鷲産材活用促進事業補助金」は、地元・尾鷲の木材を使った家づくりを応援する制度です。地域の木材産業を支えながら、あたたかみのある家づくりができる制度として注目されています。
基本条件 | ・尾鷲市内に建築する住宅
・構造材に尾鷲産材を100%使用 ・50㎡以上の住宅 ・在来工法等により建築される住宅 |
補助額 | 最大30万円 |
予算に合わせて家づくりの希望を叶えるならHARMONYへ
注文住宅の予算は複雑で難しく感じるもの。自己資金をどれくらい用意すればいいのか、住宅ローンはいくらまで借りられるのか、土地と建物の配分はどうすればいいのか……など、何から考えればいいか分からない方も多いかもしれません。
また三重県には、省エネ住宅への支援、三世代同居のサポート、地域材活用の支援など、使える補助金制度がたくさんあります。数多くの制度の中から、自分の家族に合った制度を見つけ出さなければならず、それが悩みのタネになることもあるかもしれません。
もし予算のことで不安な方、補助金のことで分からないことがある方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にHARMONYにご相談ください。家づくりのプロフェッショナルが、ご家族の状況に合わせて無理のない資金計画、該当する補助金制度をご提案いたします。
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