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檜(ヒノキ)

HARMONY営業部の松井です。
写真を見て鼻が痒くなったり、目が痒くなったりした方には大変申し訳ございません。
僕もこのシーズン悩まされている檜(ヒノキ)の写真です。
今回のブログでは花粉症…ではなく、住宅にも使用する檜(ヒノキ)についての記事を書いていこうと思います。

まず皆様、「住宅」「ヒノキ」と聞いて何をイメージされましたか?

一般的には「高額・高級」「良いにおい」「強い」「美しい木」と言われております。
こんなヒノキを今回の記事では住宅に使用する目的などを綴っていきますのでぜひ参考にしてください。

世界最古の木造建築群といわれている奈良県生駒郡斑鳩町に建つ法隆寺。
推古15年(607年)、推古天皇と聖徳太子により建築されたと言われています。
「法隆寺 何の木で建てられている?」とネットで検索してみましょう。
途中で落雷の影響があり全焼したと書かれてもいますが約1,300年経った今もなお、綺麗な姿で姿を残している法隆寺ですがなぜこんなに長持ちしているのでしょうか。

これは建物にヒノキが使用されていることも長年この形を維持されている理由に当てはまります。
法隆寺以外にも伊勢神宮や明治神宮、成田山、湯島天神、寒川神社といった神社仏閣、駿府城、名古屋城、江戸城などの築城にも使われています。
日本での建築では昔からヒノキを使用されてきました。
ですが一般住宅にはどうでしょうか。
比較的使用されているケースは少ないように思います。
まず「高級・高額」であることが使用されない理由なのかと考えることができます。

一般戸建て住宅で使用される代表的な木材は「杉(スギ)」「米松(ベイマツ)」「檜(ヒノキ)」です。
ではこの代表的な3種の木材を少し比較していきたいと思います。

「杉(スギ)」「米松(ベイマツ)」「檜(ヒノキ)」の木材は、それぞれ異なる特性を持ちます。

ベイマツは引張強さや曲げ強さが比較的高く、杉よりも硬くて密度が高い特性がありますが剪断強さはやや低い傾向があります。

スギは比較的柔らかい木材であり、加工が容易でありながらも一定の強度を持ちます。
しかし、ヒノキやベイマツに比べて引張強さや曲げ強さは低くなる傾向があります。

ヒノキは硬く密度が高いため、一般的に引張強さや曲げ強さが高い傾向があります。一方で、加工が難しく高価なことが欠点として挙げられます。

総合的に見ると、ヒノキは硬さと密度の面で優れていますが、加工が難しく高価です。
一方で、スギとベイマツは加工が容易でありながらも一定の強度を持ちますが、ヒノキに比べると引張強さや曲げ強さはやや低くなる傾向があります。
これらの特性を考慮して、使用する目的や条件に応じて適切な木材を選択する必要があります。

とまぁそれぞれ特徴がありますがヒノキはやはり強いです。
硬さや密度の面が優れていますが他にご紹介したいことがあるのでもう少しお付き合いください。

虫が嫌いな方はすいません。
この写真に写っている虫は何かご存じですか?

そうです…
お家の木をムシャムシャ食べてしまうである「シロアリ」です。

シロアリの対策をされながら建築の計画を進めることはとても大切です。
シロアリにはたくさん種類がありますが三重県にも生息する「イエシロアリ」が100万匹、あなたのお家に住みこんでしまうと1日に70gの量の木材を食べてしまいます。
成熟したイエシロアリの巣には100万匹住み着くことはあり得る話です。
1日に70gの量の木材を食べられてしまうということは、
70g(1日)×365日=25,500g(25.5kg)の量の木材が1年間食べられてしまうことになります。
4年間放置していれば約100kgもの木材が食べられるということです。
100kgの木材は相当な量ですし、これは大変なことです。

僕はお肉が大好きです。
その中でも鶏肉が圧倒的ナンバーワンで、その次に牛肉、その次に豚肉。
ですが猪肉だけは臭みが苦手で食べれません。

シロアリたちも苦手な食べ物があります。
まずは好んで食べる木材ですが、ベイマツやアカマツ・クロマツのマツ材は大好きです。
2×4(ツーバイフォー)材としてよく使われるSPF材やホワイトウッドも大好きですね。
スギも好んで食べますが、木のカットした際の中心部になる「心材」は好んで食べません。
心材のまわりにある「辺材」は心材に比べて食べられてしまう可能性は高くなります。

さて、ヒノキはどうでしょうか。
ヒノキにはヒノキオール・αカジノ―ルという成分が含まれています。
ヒノキオールという成分は抗菌作用を持っていて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という多くの抗生物質に耐性を持つ病原菌に殺菌作用があることが確認されています。
また、αカジノールという成分には抽出油に含まれる香り成分でアロマオイルとしても利用されていて、木材を腐らせる腐朽菌の繁殖を抑える効果が発見されています。
ダニやシロアリの発生を防ぐ効果があることも認められています。

このようにヒノキはシロアリを寄せ付けにくい木材と言われています。

ですが絶対に食べられないわけではございません。
シロアリを寄せ付けにくい環境を整える必要もあります。

基礎の中に湿気がこもらないような施工も大切です。
ジトジトとした環境をシロアリは好みます。
+αで防蟻処理を行っていくこともオススメします。

全ての木材をヒノキで建築するには費用がとても高額になってしまいます。
ですがお客様の資金面に負担にならない程度で必要な部分だけにヒノキを使用するなど工夫をしてお客様のお家を守る計画を行っております。
HARMONYでは、LCC(ライフサイクルコスト)を意識した建築を心掛けており、お客様の大切なお家が劣化していかないような長持ちするお家のご提案を行っております。
今回の記事では「檜(ヒノキ)」と「シロアリ」を強調して書いてみました。
お伝えしたいことは山ほどありますが、大切なお家がシロアリに食べられてしまわない対策を一緒に行っていきましょう!

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Writer

松井 司

松井 司

TSUKASA MATSUI

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