仕事や家事、育児など気が休まらない日々を送っていると、ふと「少しでもいいからゆっくりしたい」と思うことがあるでしょう。家で過ごすときだけでもまったりしたい、そんな風に思っている方には「ヒュッゲ」を取り入れた暮らし方がおすすめです。

ヒュッゲな暮らしを送ると心も体も自然と癒されていき、心に余白が生まれます。頭の中もすっきりするので、きっと仕事や家事の効率もアップするはずです。

北欧では馴染み深いヒュッゲな暮らしは、実は忙しい現代の日本人の生活スタイルにもぴったり。そこで今回は、ヒュッゲな暮らしを叶える家づくりのポイントを解説します。

ヒュッゲ（Hygge）とは、デンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」を意味する言葉のこと。デンマーク人が大切にしている思想で、日常生活に欠かせない価値観です。

北欧はどの地域も冬が長く気分が落ち込みやすいため、家の中で明るく楽しく過ごそうと、リラックスできる空間づくりが浸透しています。ぬくもりを感じる家具や楽しい気持ちにさせてくれる色をうまくコーデイネートして、ヒュッゲな空間を演出しているのです。

欧米ではすでに定着しており、今では世界中でヒュッゲな暮らしを意識しようという動きがあります。ここ日本でも、感度の高い方や丁寧な暮らしをされている方など、すでに暮らしの中にヒュッゲを取り入れている人もたくさんいます。

ヒュッゲを日本語で表すと、「まったり」「ゆったり」「ほっこり」などが近いニュアンスかもしれません。寒い冬の夜に家族でコタツに入って今日の出来事を話す瞬間や、コーヒーを片手にソファで読書を楽しむ瞬間などはヒュッゲといえるでしょう。

では、ヒュッゲな暮らしを叶えるためには何をすればいいのでしょうか。インテリアを整えることはもちろん、過ごし方にもヒュッゲな要素を取り入れるのがポイントです。

ヒュッゲな暮らしには、シンプルで温かみのある家具やファブリックがぴったり。特に北欧風のインテリアはナチュラルでシンプルなデザインが多く、天然木材を使用しているため、ぬくもりのある空間に仕上がります。

日本でも馴染まれているインテリアテイストなので、取り入れやすいのも魅力ポイント。家具や内装を北欧風にする以外にも、キャンドルやテキスタイルのファブリックなどのインテリア雑貨を活用するのもおすすめです。

花や植物に囲まれた空間で過ごすのも、ヒュッゲな暮らしを叶える要素の一つです。自然を感じられる空間で過ごせばリラックスもしやすくなるので、ぜひリビングや寝室に取り入れてみてください。

水やりをしたり眺めたりと、植物に触れる時間は小さな幸せを感じられます。お世話が苦手な場合は、プリザーブドフラワーや造花などお手入れ不要の花を選ぶのも手段の一つです。テレビ台の横やキッチンカウンターの上に置くだけで、お部屋のアクセントになります。

北欧で暮らす人々は、家族や友人との時間をとても大切にすることで有名です。大人数でワイワイホームパーティーをするよりも、心を許した人たちとだけ団らんします。

一緒に料理をしながらつまみ食いしたりお菓子を持ち寄ったりと気を遣わないで過ごす時間は、居心地がよく心が温まるので、仕事終わりや休日に取り入れてみましょう。

ヒュッゲな暮らしには、ひとり時間を楽しむことも欠かせません。忙しい日々のなかでじっくり映画を観たりヨガをしたりするのが難しい場合は、少しの時間でも試しやすいティータイムがおすすめです。

好きな紅茶やスイーツを堪能する時間は、小さな幸せを感じられます。ティータイム中はスマートフォンを触ったり仕事のことを考えたりせず、窓の外を眺めながら読書をするとリラックス効果がアップします。

ヒュッゲな暮らしには、さまざまなカタチがあります。どれが正解不正解というのはなく、自身が自由気ままに過ごせるかどうかがカギです。心からワクワクしたりゆったりくつろげたりできる暮らしのカタチを見つけましょう。

無垢材の床や塗壁などの天然素材に囲まれた空間は、家の中にいても自然を感じられます。おうちで過ごす時間が長いと気が滅入りがちですが、自然を感じられる素材がすぐ側にあれば、触れたり香りを楽しんだりすることでリフレッシュになるでしょう。

リモートワーク中の緊張感やストレスを少しでも緩和したい場合は、書斎のデスクやマグカップなどのアイテムを自然素材にしてみるのもアイデアです。ちょっとした休憩時間でも、心が落ち着きます。

ずっと住み続ける家だからこそ、飽きのこないすっきりとしたデザインでまとめるのがおすすめです。白と木目を基調としたシンプルな住まいであれば、何年たっても飽きることはないでしょう。

室内を白ベースにすると、窓から光が差し込んだときに部屋を明るく温かい雰囲気にしてくれます。間仕切りのない空間であれば奥まで光が届くので、凹凸のないシンプルな間取りがベストです。

開放感たっぷりのリビングにソファやクッションを置くと、家族や友人もゆったりくつろぐことができます。それぞれリラックスした姿勢で会話をしたりゲームをしたりする時間は、きっと落ち着くはずです。

また食事や映画鑑賞などを家族や友人と楽しむだけではなく、DIYや簡単なゲームをつくるなど、その場の思いつきで過ごすのもヒュッゲな暮らし方です。自由な発想で笑顔あふれる時間を過ごしましょう。

家族と過ごす時間も幸せですが、ふと一人で過ごしたいときもあるもの。自室にこもるというよりも、家族の存在を感じながら程よい距離感でくつろぎたいときには「ヌック」があると便利です。

ヌックのある暮らしでは、好きなときに一人でホッとしたり静かに過ごせたりできるので、心にゆとりが生まれやすくなります。リビングの一角や階段下などの小さなスペースはヌックにぴったり。本棚やクッションを置けば、まったり読書や昼寝もできます。

ずっと住み続けるマイホームだからこそ、シンプルで飽きのこない家づくりが欠かせません。さまざまなインテリアテイストがあるなかで、特に北欧インテリアはシンプルでぬくもりのある家づくりができるのでおすすめです。

自然素材をたっぷり使いながら家族や友人とコミュニケーションがしやすい間取りを考えれば、ヒュッゲな暮らしにグッと近づきます。空間を整えれば、自然とゆったりくつろげるはずです。

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