2024.8.27 Tue
- 家づくりの疑問
南海トラフ地震に耐える家づくりと、今からできる防災対策。三重県で家を建てるなら?
目次 [閉じる]
地震大国日本において欠かせないのが、自然災害に備えた家づくり。8月に起きた日向灘地震で南海トラフ地震への警戒が高まる中、災害に備えた家づくりの重要性が再認識されています。
最近では線状降水帯など、局所的な豪雨による水害も毎年のように発生しているため、住むエリアもこれまで以上に慎重に選ばなければなりません。
そこで今回は、新築を検討中の方に向け、災害に強い家を建てるポイントと知っておきたい防災への備えを解説します。
9/1は防災の日 | 日本の自然災害を振り返る
日本では、9月1日は「防災の日」に定められています。きっかけは、1923年(大正12年)に発生した関東大震災。推定マグニチュード7.9もの巨大地震による死者は105,385人、家屋の被害は293,387件に上るなど、甚大な被害が発生しました。(※1)
そして関東大震災以降、日本では「阪神・淡路大震災(1995年)」「東日本大震災(2011年)」「熊本地震(2016年)」「能登半島地震(2024年)」など、たくさんの大地震が発生。特に東日本大震災は、地震と津波による複合災害となり、戦後最大の自然災害となりました。
その他に、豪雨、台風による大規模な災害も頻発し、多くの建物が全壊・半壊の被害を受けています。地球温暖化が進む中、こうした被害は今後も続く可能性が高いため、大切な家族や住まいを災害から守るためにも、より一層の防災意識が求められます。
日向灘地震が示唆する南海トラフ地震の危険性
2024年8月8日、宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。南海トラフの一部である日向灘で起きたこの地震は、「南海トラフ地震」の前兆である可能性が指摘されています。
そもそも南海トラフとは、静岡県の駿河湾から九州東方沖まで海底にある、深さ4000メートルほどの細長い溝のこと。そして「南海トラフ地震」とは、この南海トラフ周辺で起きる巨大地震のことをいいます。100〜150年間隔で繰り返し発生している南海トラフ地震は、前回の発生からすでに80年近くが経過。「30年以内に70〜80%、50年以内に90%の確率で起こる」と予測されており、最大でマグニチュード9クラスの巨大地震が想定されています。
そしてこの南海トラフ地震への備えが特に重要なのが、三重県を含む太平洋沿岸地域です。太平洋沿岸の広い地域で10メートルを超える大津波が予測されており、内陸部でも強い揺れや、地盤が液体のようにドロドロになってしまう「液状化現象」のリスクがあります。
何から始めればいい?今からできる防災対策
自然災害の恐ろしさは、いつ起こるかが予測できないこと。災害の中生き抜いていくには、日頃からの備えが非常に重要になってきます。具体的には、以下のことを実施してください。
水や食料などの備蓄
電気・ガス・水道などのライフラインが止まった時に備えて、最低でも3日、できれば1週間分の水や食料を備蓄しましょう。水は1人1日3リットルが目安、食料は缶詰やレトルト食品などの、調理不要でおいしく食べられるものがおすすめです。普段よく食べる食品を多めに買い、食べたら補充する「ローリングストック法」なら、無理なく取り入れられます。
家族との安否確認方法
バラバラの場所で被災した時のために、家族間でいざという時の安否確認方法や集合場所を決めておくことも大切なポイント。携帯電話が使えない可能性もあるため、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板の使い方も事前にチェックしておいてください。
家の中の安全対策
これまでの大地震の中でも、多くの方が倒れた家具の下敷きとなって亡くなられてきました。そこで大切なのが、家具の固定や落下防止対策の実施です。そもそも倒れやすい家具を置かないことがベストですが、転倒する可能性のある家具がある場合は、壁に固定するなどの対策を確実に施してください。
災害に備えた家づくりのポイント
災害で自宅に住めなくなると、待っているのは避難所生活。しかし避難所での生活は、慣れない環境で体を壊したり、たくさんの人の中で生活することにストレスを感じたりすることもあるかもしれません。そこでこれからは、災害後も住み続けられるような家づくりが重要になってきます。
ここでは防災視点で家を建てるときに大切な3つのポイントについて、詳しく解説していきましょう。
ポイント1.「ハザードマップ」で、その土地の災害リスクを把握する
土地探しで必ず行いたいのは、希望のエリアがどのような災害リスクを持っているのかを確認すること。そこで活躍するのが、「ハザードマップ」です。
ハザードマップとは、自然災害による被害を軽減するために、被災想定区域や避難場所、避難経路などの位置を示したもの。各自治体ホームページのほか、国が公開している「ハザードマップポータルサイト」でも閲覧できます。
ハザードマップの種類は地域によっても異なりますが、主に以下の7つです。
- 洪水ハザードマップ
- 内水ハザードマップ
- 高潮ハザードマップ
- 地震ハザードマップ
- 津波ハザードマップ
- 火山ハザードマップ
- 土砂災害ハザードマップ
川沿いや海が近いエリアに家を建てたければ、洪水や津波、高潮のハザードマップは必ず確認してください。また近くに河川がなくても、低地や窪地は急激な増水で排水が追いつかなくなる、内水氾濫の危険があります。
ただしハザードマップを重視しすぎると、選べる土地は極端に少なくなってしまう点に注意。その土地が持つリスクを正しく把握しておくことが重要なので、ハザードマップだけを見て、住むのを避ける必要はないかもしれません。
ポイント2.リスクに備えて正しく防災対策する
ハザードマップ上での災害リスクに備えるには、適切な防災対策を施しましょう。たとえば洪水や内水のリスクがあるなら、土地のかさ上げや防水性の高い外壁を使用したり、2階にリビングや水回りを配置したりするのも有効です。
地盤の強度に不安があるなら、免震や制震、耐震構造に優れた住宅を選ぶのもおすすめ。地震による地盤の液状化が気になる方もいらっしゃるかと思いますが、そもそも液状化しにくくなるようにや、被害を小さくするために地盤に対策をとることもできます。
液状化現象についてやリスクのある地盤への対策について詳しくまとめた資料がありますので、ぜひこちらよりダウンロードの上ご覧ください。
ポイント3.災害時を想定し、安全な間取りを取り入れる
災害に強い家づくりでは、家の形や間取りにも注目してください。例えば複雑な形とシンプルな四角形の住まいでは、シンプルな四角形のほうが地震による負荷はかかりにくいです。
転倒リスクのあるタンスや食器棚は、怪我だけでなく避難通路を塞いでしまう可能性もあるので、できるだけつくり付けにするのがおすすめ。浸水リスクのあるエリアでは、2階以上にも収納をつくり、そこに防災用品を収めるようにしてください。
住まいの防災は、どのような対策を行うかや、建物の構造によってかかる費用も変わります。住まいの構造は工務店やハウスメーカーによって特徴が異なるため、気になる点は積極的に質問し、信頼できる依頼先を見つけてください。
災害に強い家を建てるなら地元の建築会社に相談しよう
災害に強い家を建てるためには、その土地の特徴を把握した上での、適切な防災対策が欠かせません。特に南海トラフ地震のリスクが高い三重県では、地域の特性を熟知した地元の建築会社に相談することが重要です。
私たちHARMONYは、地域密着型で展開する三重県の工務店です。三重県内での土地勘に長けていますので、ハザードマップで災害リスクを確認しつつ、最適な防災対策を実施できます。
HARMONYの住宅は、最高レベルの耐震等級3を取得可能。災害時の防災拠点となる、消防署や警察署と同等レベルの耐震性能です。さらに地震の力を分散させる「ダブルストロング工法」や揺れを軽減する「制震ダンパー」など、構造の工夫で大切な住まいを守ります。
三重県で新築を検討中の方は、ぜひHARMONYにご相談ください。ご来場の際は、こちらからご予約いただけるとスムーズにご案内可能です。三重県の土地に関する豊富な知識をもとに、最適な住まいの防災対策をご提案いたします。