愛するペットは、かけがえのない大切な家族の一員です。共に快適に暮らすための住まいづくりはとても重要で、細やかな工夫や配慮が必要になってきます。

そこで今回は、「安全・運動・習性」の3つのテーマに分けて、ペットと暮らす上で押さえておきたい家づくりのポイントをご紹介します。犬・猫別におすすめのアイデアも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ペットと暮らす上で欠かせないのが、安全な家づくりです。ペットが安心して過ごせる家づくりのポイントについて解説します。

ペットの健康を考える上で重要なポイントが、床材の選択です。一般的なフローリングは硬くて滑りやすく、ペットの関節や足腰にかなりの負担を与えてしまいます。そのため床材は、クッション性のあるマットや滑り止め加工が施された床材など、滑りにくいものを選ぶようにしてください。

階段は急勾配だとペットの足腰に負担がかかるため、できるだけ緩やかな設計にすることが大切です。緩やかな階段は、家族が高齢になった時も安全に上り下りできるなど、人間にとってもメリットがあります。

玄関やキッチンなどの危険な場所、入ってほしくない場所には、必ずフェンスやゲートを設置しましょう。特に好奇心旺盛な子は、脱走防止柵の設置は必須です。またペットが誤って開けてしまわないよう、扉や窓のロック機能も確認してください。

ペットにとって危険な観葉植物や小物類は、必ず手の届かない場所に置くようにしましょう。誤飲の危険があるものは収納庫にしまう、コード類は専用カバーで保護するなど、日頃から危険を防ぐ心がけが大切です。

ペットと暮らす家づくりでは、十分な運動スペースの確保も欠かせないポイントです。ここでは、ストレスなく過ごせる動線づくりのポイントについてご紹介します。

ペットが家の中でも動きやすいように、広々とした動線を確保しましょう。特に室内飼いの場合は、家の中で適度な運動ができる環境が重要です。

特におすすめなのが、リビングやダイニング、キッチンなどの生活スペースをぐるりと一周できる回遊動線。ペットがのびのびと動き回れるだけでなく、人間の生活もスムーズになります。

部屋と部屋の間にペット専用ドアを設置すると、ペットが自由に行き来できるようになります。その都度ドアの開け閉めをしてあげる必要がないので、人間にとってもストレス軽減。ドアを開ける頻度が減るため、冷暖房の効率がアップするというメリットもあります。

ペットがストレスなく快適に過ごすには、それぞれの習性に合わせた環境づくりが大切です。ここでは犬・猫共通で抑えておきたい、家づくりのポイントを解説します。

ペットにとって安心できる居場所があることは、とても重要です。ペット用のベッドやクッションを置いたり、ケージを設置したりして、落ち着いて過ごせる空間をつくりましょう。

特に家族が集まるリビング近くに居場所を作ると、飼い主の気配を感じながらくつろげるため安心感が高まります。夏は涼しく、冬は暖かい場所を選び、空調の風が直接当たらない配置を心がけてください。

窓の外は、ペットにとって退屈しない楽しみのひとつ。外の様子を眺めることが大好きなペットのために、外を眺められる窓を設けてあげましょう。

特に日向ぼっこをしながら外を見られる場所があると、ペットのストレス解消にもつながります。

ペットと暮らす家づくりでは、一緒に暮らすペットに合わせた工夫を施すことも大切です。次の章からは、犬と猫それぞれの特徴と、おすすめのアイデアについて解説します。

ここでは、犬の特性と、犬と暮らす家づくりのアイデアをご紹介します。

犬は人との触れ合いを何より大切にする、とても社交的な動物です。毎日の散歩は欠かせない日課なので、散歩に関する工夫も重要なポイントとなってきます。

また運動が大好きな犬ですが、必要な運動量は犬種によってさまざま。さらに活発なのか穏やかなのかなど、性格も犬によって異なります。愛犬の特徴をよく理解して、快適な住まい作りを心がけましょう。

一方犬は群れで生活する習性があるため、一人ぼっちの時間が長すぎるのは苦手です。さらに汗腺が肉球にしかなく、全身が毛で覆われているため、暑さに弱いのも特徴。特に夏場は熱中症のリスクが高いので、エアコンで室温を快適に保つことが大切です。

運動が大好きな犬と暮らす住まいでは、次のような工夫を施すのがおすすめです。

• ドッグランスペースを作る
• 玄関近くに専用の足洗い場を設ける

犬と暮らす家には、ドッグランがあると理想的。庭やバルコニーにドッグラン用のスペースを確保できれば、散歩に行けない時も思い切り走り回ることができます。小型犬の場合は、室内の一角を運動スペースとして活用するのもおすすめですよ。人工芝や滑りにくい床材を使用し、安全に遊べる空間作りを心がけてください。

また玄関近くに専用の足洗い場を設けると、散歩から帰ってきた際に足を洗いやすくなり、とても便利です。寒い季節は温水が出るようにしておくと、愛犬も快適に足洗いができます。

続いて、猫の特性と、猫と暮らす家づくりのアイデアをご紹介します。

猫は高い場所から周りを見渡すことや、日向ぼっこをしながらゆっくり過ごすことが大好き。キャットタワーや窓辺の棚など、お気に入りの場所があると、のびのびと快適に過ごせます。また、爪をとぐことも猫にとって大切な習性の一つなので、爪研ぎの環境を整えてあげることが重要です。

一方で猫は人に干渉されることを嫌うので、隠れられる場所をつくってあげるのも大切なポイント。また、自分の体を清潔に保つことにとてもこだわる習性があるため、トイレや寝床は特に清潔さを重視してください。

猫は基本的に家の中で過ごすことがほとんどなので、快適に過ごせるよう以下のような工夫を施してあげましょう。

• 上下運動を楽しめる空間をつくる
• 爪研ぎスペースを確保する

まずは、キャットタワーやキャットウォークなど、好きなように移動できるスペース作りが重要です。上下に動いたり、高いところから下を見下ろしたりと、猫の自然な動きをサポートできるよう工夫しましょう。窓辺に棚を設置すれば、日向ぼっこをしながら外の景色を楽しむこともできます。

その他、爪とぎポールや専用マットを設置するなど、爪研ぎ専用のスペースも作ってあげましょう。キャットタワーに爪とぎスペースを組み込むと、運動と爪とぎを同時に楽しめて一石二鳥です。

ペットと快適に暮らすためには、お世話をする人の快適さも大切です。最後に、人も快適になる家づくりのおすすめアイデアをご紹介します。

ペットの毛や食べこぼし、足跡などは日常的に発生するもの。そのため床材は、汚れをサッと拭き取れる素材を選ぶことが大切です。水拭きができる床材や、汚れが染み込みにくいコーティング加工が施された素材なら、普段のお手入れも楽になります。

普通のクロスだと、爪で引っ掻かれたり体をこすりつけられたりして、すぐにボロボロになってしまう可能性も。そこで壁材は、耐久性も考慮しつつ、傷や汚れに強い素材を選ぶことをおすすめします。全体ではなく、ペットが触れやすい高さまでを腰壁にするのもアイデアです。

ペット特有のニオイは気になるもの。快適な空間を保つためには、消臭効果のある壁材や建材を取り入れるのもおすすめです。例えば、消臭機能が付いた壁紙を使用すると、ニオイの染み込みを軽減できます。さらに換気システムと組み合わせれば、より効果的な消臭対策が可能です。

意外と場所を取るのが、ペットフードやおもちゃ、トイレ用品などのペットグッズ。そこでペットと暮らす住まいでは、ペット専用の収納スペースを設けると、すっきりとした暮らしが実現できます。

散歩用品は玄関近くに、おもちゃやフードはリビング近くに、ペットシャンプーやタオルは水回りに、というように使用場所別に収納すると、より使いやすく便利です。

大切な家族の一員であるペットと、快適に暮らせる住まいづくり。HARMONYでは、一人ひとりのライフスタイルに合わせた住まいをご提案し、ペットと飼い主様が心地よく過ごせる家づくりをサポートしています。

注文住宅ならではの自由な設計で、ペット専用のスペースや設備など、安心して暮らせる環境を実現。例えば、足洗い場やドッグラン、キャットウォークなど、ペットの習性に合わせた工夫を取り入れることも可能です。滑りにくい床材や、傷・汚れに強い建材の採用、効果的な換気システムの導入など、なんでもご相談ください。

また、高い断熱性能や耐震性を備えた高性能住宅で、ペットの健康と飼い主様の快適な暮らしを実現。ご家族それぞれの生活スタイルやペットの特性を丁寧にヒアリングし、動線計画から収納計画まで、細部にわたって快適な暮らしをご提案いたします。

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