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「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

高い耐震性やこだわりを込めた間取りなど、希望を叶える家づくりのポイントは、建物の構造にあります。構造とは、柱や梁といった建物の枠組みのこと。2023年時点での木造の割合は54%(※1)と、未だ住まい全体の過半数を占めています。

 

そして木造住宅の工法には、主に「在来工法」と「ツーバイフォー工法」の2つがあります。それぞれ特徴が異なるため、家づくりを始める前に違いを理解しておきましょう。

 

この記事では、在来工法とツーバイフォー工法の違いについて詳しく解説します。さらにHARMONYが採用する「ダブルストロング工法」も紹介しますので、家づくりを検討中の方はぜひ参考にしてください。

 

参考※1 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 | 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」

在来工法(木造軸組工法)とは

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

在来工法は「木造軸組工法」とも呼ばれ、日本で伝統的に用いられてきた建て方です。柱と梁を組み合わせて枠組みをつくり、屋根まで一気に組み上げるのが特徴。先に屋根を取り付けることで、内部の構造や資材が雨に濡れるのを防ぐ、雨の多い日本の気候に適した工法です。

在来工法のメリット

在来工法には、次の3つのメリットがあります。

 

  • 設計の自由度が高い
  • リフォームや大規模なリノベーションがしやすい
  • 施工会社の選択肢が豊富

 

柱と梁を組み合わせる在来工法は、自由度の高い設計ができます。大きな窓のある間取りや曲線を取り入れた外観も、希望通りに実現可能です。主要な壁や柱さえ残せば、壁を取り払って複数の部屋を繋げることもできるため、リフォームだけでなく大規模な改装にも対応できる魅力があります。

 

また広く知られている在来工法は、取り扱う建築業者が多く、複数の施工会社から選べるのもポイント。設計の自由度が高いということで、建築業者ごとの特徴が出やすいため、各社のこだわりを比較しながら自分に合った施工会社を選ぶことが大切です。

在来工法のデメリット

在来工法にはメリットだけでなくデメリットもあります。在来工法の3つのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

 

  • 品質に差が出やすい
  • 比較的工期が長い
  • 建築コストが高くなりやすい

 

現場で木材を加工し、手作業で組み上げていく在来工法は、職人の経験や技量によって品質に差が生じることも。しかし最近では品質を一定に保つため、施工マニュアルの導入や施工後のチェック体制を整える業者も増えています。建築業者を選ぶときは、施工マニュアルやチェック体制についても確認しておくと良いでしょう。

 

また在来工法は、設計の自由度の高さの影響もあり工期が比較的長くなりやすいです。物件によって異なりますが、施工期間はおよそ半年が一般的。設計にこだわったり現場での加工が多かったりすると、さらに工期が延び、建築コストも増加するので注意が必要です。

ツーバイフォー工法とは

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

ツーバイフォー工法とは、「枠組壁工法」とも呼ばれる工法のこと。北米で生まれたこの工法は、使用している約2インチ×約4インチの木材が名前の由来となっています。

 

ツーバイフォー工法では、まず約2インチ×約4インチの木材で枠組みをつくり、合板などの構造用板材を貼り付けて、壁や床、天井用の専用パネルを作成します。パネルを組み合わせた六面体の構造を基本に、箱を組み合わせるように建物を組み立てていくのが特徴です。

ツーバイフォー工法のメリット

六面体構造を基本とするツーバイフォー工法には、次の3つのメリットがあります。

 

  • 耐震性・耐火性に優れている
  • 断熱性・気密性に優れている
  • 工期が短く建築コストを抑えられる

 

ツーバイフォー工法は、耐震性と耐火性に優れた構造として知られる工法です。箱型の構造が地震の揺れをうまく逃がし、家全体への被害を減らします。また万一の火災時には、その独特の構造が火の通り道をブロックし、火が建物全体に燃え広がるのを防止します。

 

さらにパネル内部に断熱材を詰められるため、断熱性が高く、六面体構造による気密性の高さも魅力です。部材の規格が厳密に定められているため現場での調整が少なく、工期もおよそ3~4ヶ月と在来工法よりも短縮できます。工期の予測がつきやすく建築コストを抑えられるのも、ツーバイフォー工法のメリットです。

ツーバイフォー工法のデメリット

メリットに続いて、デメリットも詳しく見ていきましょう。ツーバイフォー工法のデメリットは、次の3つです。

 

  • 間取りや外観の自由度が低い
  • 大規模なリノベーションは難しい
  • 施工会社が限られる

 

六面体構造を組み合わせるツーバイフォー工法は、壁を少なくすると十分な強度を保てないため、間取りや外観に制限が生じやすいです。特に部屋を一続きにした開放的な間取りや、窓がたくさんある外観にしたい場合は注意しましょう。

 

またツーバイフォー工法は壁や床、天井で構造を支えているため、間取りを大きく変えるような大規模なリノベーションは難しいです。ツーバイフォー工法を扱える施工会社も在来工法よりも少ないため、選択肢が限られる点にも注意してください。

在来工法とツーバイフォー工法はそれぞれどんな人におすすめ?

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

在来工法とツーバイフォー工法の特徴を一覧で比較すると、以下の通りです。

 

メリット デメリット
在来工法  ・自由度の高い設計

 ・大規模なリノベーションが可能

 ・施工会社が豊富

 ・品質にムラが生じることも

 ・工期が長め(約半年)

 ・建築コストが高め

ツーバイフォー工法  ・耐震性・耐火性が高い

 ・高気密・高断熱

 ・工期が短い(約3~4ヶ月)

 ・建築コストを抑えられる

 ・間取りや外観に制限がある

 ・大規模なリノベーションは難しい

 ・施工会社が限られる

 

それぞれの特徴をもとに、在来工法とツーバイフォー工法が、どのような人におすすめなのかを見ていきましょう。

在来工法がおすすめの人

設計の自由度が高くリノベーションもしやすい在来工法は、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟な家づくりをしたい方におすすめです。細かな要望に対応できる在来工法なら、間取りや外観にこだわりながら、将来的に2つの部屋を一続きの空間にするなど、ライフスタイルの変化に合わせた希望も実現できます。

ツーバイフォー工法がおすすめの人

ツーバイフォー工法は、住まいの性能を重視したい方に特におすすめです。耐震性・耐火性の高いツーバイフォー工法の住まいなら、予期せぬ地震や火事が発生しても被害を最小限に抑えられます。また断熱性や気密性も高いため、年間を通して室温を一定に保ちやすく、光熱費の節約やヒートショック予防にも効果的です。

HARMONYは柱×面で支える「ダブルストロング工法」

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

在来工法とツーバイフォー工法は、設計の自由さや性能の良さなど、それぞれに優れた魅力があります。そしてそのどちらの良さも兼ね備えているのが、HARMONYが採用している「ダブルストロング工法」です。

柱と面の力で地震に強い「ダブルストロング工法」

ダブルストロング工法は、在来工法とパネル工法を組み合わせた、柱と面の両方で支える工法です。従来の筋交いによる耐震性能に加え、土台と柱、梁を一枚の耐力面材で結合することで地震の力を効果的に分散させ、より高い耐震性を実現します。

 

さらに接合部のゆるみを防ぐ「耐震金物」と、揺れを即座に吸収する「制振ダンパー」により、地震の揺れを効果的に抑制。本震だけでなく、繰り返す余震からも大切な住まいを守る、耐震性に優れた構造となっています。

「耐震等級3」で最高レベルの安全性を確保

このような総合的な耐震対策により、HARMONYが建てる住宅の耐震等級は、最も高い「耐震等級3」を実現。この等級は耐震等級1と比較して1.5倍以上の地震力に耐えられる設計で、数百年に一度の大地震が発生しても、軽微な修繕で住み続けられることを前提としています。消防署や官公庁など、防災拠点となる重要施設と同等の耐震性能を持つのが特徴です。

高精度な「全棟許容応力度計算」で構造の安全性を確保

HARMONYの安全への取り組みはさらに続きます。すべての住宅に「許容応力度計算」を実施し、柱や梁、基礎、接合金物などの構造要素が外部からの負荷に耐えられるかを詳細に検証。建物全体の安全性を科学的に確認しています。

 

通常の耐震等級3が建築基準法の「1.5倍」の強度であるのに対し、許容応力度計算に基づく耐震等級3は「2.4〜2.7倍」の強度を持つのが特徴。お客様の安全を何よりも優先し、HARMONYは妥協のない最高水準の建築品質を提供しています。

木造住宅の構造から考える家づくりはHARMONYへご相談を

「木造住宅」を構造で選ぶ – 在来工法とツーバイフォー工法の違いとは?-

一言で「木造住宅」といっても、どんな工法を選ぶかで完成する住まいの特徴は大きく変わります。家づくりに迷ったら、ぜひ自分たちがどのように日常を過ごしたいかをポイントに、工法を選んでみましょう。

 

三重県を中心に地域密着で展開するHARMONYは、お客様の家づくりへの疑問に、プロの視点からわかりやすくご説明する家づくりを大切にしています。三重県で新築をお考えの方は、ぜひ一度HARMONYのモデルハウスにお越しください。

津市の本社、鈴鹿オフィス、伊勢オフィス、松阪ショールームの4拠点で、皆様のご来場をお待ちしております。

 

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