家づくりを真面目に語ってみた

こんにちは。

津店設計の藤林です。

 

 
家づくりを考えるとき、何を考えればいいのか・・・

 

そんな質問をいただくこともけっこうあります。

 

一生に一度の家づくりでというのが大半で、慣れている人はほとんどいないですからね。

分からないのが当然ですし、

人それぞれ「こだわり」が全く違うのも家づくりの特徴ともいえます。
 

間取りやデザイン、広さ、設備など、目に見える部分に意識が向く方もいますし、

性能や保証など、住みやすさや安心材料を重視される方もいます。

他にもよくあるのは、家事や子育てのしやすさ、

ご自身の趣味、職業柄のこだわり・・・

と様々なジャンルの話が出てきます。

 
 
どれも大切な要素ですので、我々はその「こだわり」に対して全力で向き合い、

提案させていただくのですが、

少しだけ視点を変えてみると、家というものの本質が少し違って見えてくることがあります。

 

家は、生活を詰め込む「入れ物」というより、

暮らしや人生の変化を受け止めていく場所に近い存在なのかもしれません。

 

人生の流れは、人それぞれです。

一人での暮らしを大切に続ける人もいれば、

二人での時間を大切にしていく人もいます。

家族が増えていく人もいれば、

ライフスタイルを大きく変えずに暮らしていく人もいます。

 

子育て世代の中でも、暮らし方は少しずつ変わっていきます。

子どもが小さく、家族で過ごす時間が中心になる時期。

少しずつそれぞれの生活リズムが生まれてくる時期。

やがて子どもが独立し、また生活の形が変わっていく時期。

 

仕事中心の時期が長い人もいれば、

家で過ごす時間が増えていく人もいます。

 

趣味に時間を使う時期があったり、

生活の優先順位が変わったり。

 

そして年齢や環境によって、

暮らし方そのものが少しずつ変わっていくこともあります。

 

こうした変化は特別なものではなく、誰にでも起こりうる自然な流れです。

だからこそ、住宅はその変化に無理なくなじむことが大切になります。

 

そのためには、最初から作り込みすぎないこと。

用途を決めすぎないこと。

暮らしを家に合わせるのではなく、暮らしに家が寄り添える余地を残しておくこと。

 

例えば、造り付けや空間の使い方を考えるときも、

「今だけ」に合わせすぎず、将来の変化も少し想像しておくことが大切です。

 

その時はとても便利でも、暮らしが変わったときに使い方を変えにくくなることもあります。

逆に、少し余白がある空間は、家具や使い方を変えることで、

暮らしに合わせて自然に形を変えていきます。

 

家は、引き渡された瞬間が完成ではありません。

家具が入り、生活が始まり、思い出が増え、少しずつその家らしさが育っていきます。

 

最初からすべてを決めきる必要はなく、

住みながら、その人らしい住まいになっていく。

そう考えると、家づくりも少しだけ気持ちが楽になるかもしれません。

 

家づくりというと、「今の暮らしにどれだけ合うか」を考えがちですが、

それと同じくらい、「これからの変化の中で困らないか」という視点も大切です。

 

「今ちょうどいい」だけでなく、

これから先の人生の中でも、大きな不自由が生まれにくいこと。

そんな視点で考えた住まいは、

結果として、長く自然に暮らしに寄り添ってくれるように思います。

 

家は、人生の主役ではありません。

主役は、そこで暮らす人です。

家は、その日々を静かに支え、

変化していく暮らしを、そっと受け止め続けてくれる存在。

そんな住まいが、長く愛されていくのかもしれませんね。

 

 

 

家づくりは、少しの「余白」を作ることと、

「完成品」ではなく「育っていく環境」であると意識していただければと思います。

藤林 信之

設計部長

藤林 信之

NOBUYUKI FUJIBAYASHI

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