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住宅コラム
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2024.2.12 Mon
維持費がかからずメンテナンスが簡単な家
家は建てた後、必ずメンテナンスをしなくてはなりません。
それは木造やRCや鉄骨造といったどんな構造であっても、建築費をいかにかけたかとしても
関係なくメンテナンスは必要です。
車で例えると、どんなにいい車を買っても洗車をしたり、消耗品を交換したり、車検が必要なことと
同じだと考えればいいでしょう。
必ずメンテナンスをしなければならないとしたら、メンテナンスがしやすく、その費用が安いのが
いい家だということになります。
では、どのようにすれば維持費が安く簡単な家になるのか、お伝えします。
メンテナンスの回数が少なくなる工夫を
まず、できるだけメンテナンスの回数が少なくてすむ、素材や施工方法を選ぶようにしましょう。
住宅の外壁を例にしてみます。
外壁はサイディングであっても、モルタルであっても、いずれは再塗装が必要となります。
サイディングの場合は、7~15年での再塗装が必要です。
モルタルの場合も、塗料によりますが、7~15年くらいで再塗装が必要といわれています。
また、サイディングを施工する場合は、サイディングとサイディングのつなぎ目をコーキングという
充填剤で施工しますが、このコーキングの耐用年数は一般的に5~15年です。
しかし、形状と施工方法の工夫により、コーキング剤不要のサイディングもあります。
タイルなど無機質の外装材の中には再塗装しなくてもよいものがありますが、
コーキングを使用していれば、コーキングの補修は必要です。
また、外壁のメンテナンスには足場をかける必要があり、この足場の費用が意外にかかります。
よって、再塗装とコーキングの補修はできるだけ一度にすませたほうがメンテナンス費用を安く抑えることにつながります。
このように住宅の部材を選ぶときは耐用年数を確認したうえで、将来のメンテナンスも視野に入れて選ぶことが大切です。
素材もデザインもロングセラーを採用する
長く暮らせる家の条件として、耐久性が高いことはもちろんですが、
忘れてならないのは、住み続けたいと思える家だということです。
いつまでも住み続けたいという気持ちがあれば、メンテナンスをしながら住み続けていけるはずです。
それには、建築後数年で古くささを感じるような流行のものではなく、ロングセラーデザインを取り入れ、
長く愛されている製品を採用したほうがいいのです。
住み続けることが永いといわれるアメリカの住宅の玄関ドアで例えると、
20年以上前に建てられた家の玄関ドアと今、新築されてる玄関ドアは、デザインもサイズも変わっていないのです。
長く流通している製品を選べば飽きもこないでしょうし、サイズが変わっていなければ、
将来交換する必要があったときにも最小限の費用ですみます。
外観デザインについても同じことが言えます。
長く変わらないデザインを採用していれば、街並みから浮くこともなく、築年数を意識せずにいられるでしょう。
補修や交換が可能なものを使用する
築年数が重なると家のいろいろなところで補修したり、交換したりしなければならない箇所がでてきます。
建物の構造躯体に比べて、設備機器や部材は消耗が早く、寿命が短いのでしかたのないことです。
補修や交換することが前提であれば、補修・交換の回数が少なく、簡単に補修や交換できるものを選ぶことが大切です。
例えば、建物の構造そのものがしっかりしていれば、窓やドアの立て付けは戸車を交換したり、
蝶番の部分調整をすることで、問題なく長期間使用することができるでしょう。
独特の形状をしたものや、特殊な部材だと、補修や交換が必要になったときに
「その製品の補修は難しいので、全体を交換して」とか、「製品が廃盤になっていた」という話をよく聞きます。
そうなると、費用が高額になったり、工事期間が長くなったりと、負担が大きくなります。
古くなっても補修したり、容易に交換できる汎用性の高いものを選ぶようにしたほうが、築年数を経たときに
メンテナンス費用を抑えることができるのです。
だれもが扱える素材や部材を採用する
住宅メーカーの中には、特別な素材や部材を使用していることがあります。
その場合、アフターメンテナンスは施工を請け負った会社でないと、メンテナンスができないこともあります。
しかし、だれもが知っていて広く出回っている素材や部材については、適切なメンテナンス方法も普及しています。
そして、多くの会社が手がけられる方法なら、補修部材や交換部品もたくさん販売されているので、多くの情報の中から
一番安いものを選ぶことができます。
また、工事が必要な場合でも、相見積もりをとるなどして、提示された費用が妥当な金額なのかどうか判断することで、
工事費用を最小限にすることができるでしょう。
家を選ぶときには、検討している住宅商品や建材について、いろいろ質問してみましょう。
そして、施工会社が築年数を経たときのメンテナンスをどのように考えているか、アフターメンテナンスを
どのように行うのか確認しましょう。
可能であれば、築年数を経た施工例を見学させてもらって、自分の目で確認するのと同時に、
お施主様にアフターメンテナンスの状況を聞いてみるとよいでしょう。
それでは、また!
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