「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

伊勢市I様

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

今回のプロジェクトメンバー

ハウスプランナー:松井 司
設計:濵野 伸哉 
コーディネート:加藤 沙也佳

Project member

OWNER'S VOICE | I様ご夫妻

三重県伊勢市にお住まいのI様ご夫妻。2025年7月に、HARMONYの家に入居されました。

「犬と一緒に暮らしたい」という想いから始まった家づくり。庭のある一軒家を求めて選んだのは、変形地という特徴のある土地。そこから、東側に庭を開いた、この家ならではの住まいが生まれました。

勾配天井、たっぷりの土間収納、住まいのアクセントとなる黄色い玄関ドア——こだわりを一つずつ叶えていったお二人に、じっくりお話を伺いました。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

家づくりのきっかけ ― 犬と暮らしたくて

──家を建てようと思ったきっかけは?

一番は、犬と暮らしたかったからです。二人とも実家で犬を飼っていたので、「いずれ絶対に迎えたいね」とずっと思っていて。

ただ、以前住んでいたマンションは、ペット不可だったんです。 ペット不可のマンションから、ペットが飼えるマンションに一度引っ越して、そこからまた家を建てて引っ越して……というのが大変そうだなと。それなら、そのまま家を建ててしまおう、という方向になりました。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

──マンションではなく、一軒家に決めた一番の理由は?

やっぱり庭ですね。庭は、一軒家じゃないと持てないので。賃貸の手狭な感じで犬を迎えるのは、どうしてもイメージがわかなくて。広いお庭でのびのび遊ばせてあげたかった。芝生なら夏でもそれほど暑くならないので、暑い日でも少しの時間なら、愛犬のサニーと一緒に外で過ごせるんです。

譲れなかった、勾配天井

──家の中で「これだけは」というこだわりはありましたか?

勾配天井です。賃貸を探していた頃、たまたま見たマンションの一室が勾配天井で、直感で「いいな」と思って。そこは間取りが合わなかったんですが、「似たような物件はないですか」と探すくらい気に入っていて。吹き抜けか勾配天井か、どちらかは絶対に譲れなかったですね。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

会社選び ― 展示場より、「住むイメージ」

──家づくりは、何から始めましたか?

まずはネットで調べて、展示場を2〜3社ほど見に行きました。大手のハウスメーカーは、あまり考えていなくて。

──それはなぜ?

実家が大手ハウスメーカーの家なんですが、予算が合わないことも多くて。それに大手だと、「この中から選んでください」という決まったパターンから選ぶ形になりがちで。注文と言いつつ、結局パターンで返ってくる。自分たちが想像しているような家は難しいんじゃないかな、と思ったんです。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

──見学の中で、「ここは良い/違う」を分けていた判断は?

展示場では、仕上げの綺麗さをよく見ていました。クロスの切り口や巾木の処理といった、細かいところですね。あとは営業さんの受け答え。

その点、担当の松井さんはすごかったんです。1を聞いたら10返ってくるくらいで、しかも親身で。最初は勢いに少し気圧されて「怖いかも」と思ったくらい(笑)。でも実際は、とても優しい方でした。

──完成見学会にも行かれたとか。

はい。松井さんに教えてもらって、モデルハウスやオーナーさんの完成見学会をたくさん案内してもらいました。総合展示場ももちろん素敵なんですけど、“実際に住むイメージ”は、見学会の方が掴みやすくて。自然素材が標準仕様だったことや、松井さんの人柄もあって、「ここでお願いしたいな」と思いました。

土地探し ― スピードと、災害リスクへの備え

──土地はどうやって見つけたんですか?

私(奥様)は四日市、夫は志摩の出身で、二人ともこの辺りの土地勘が全然なくて。松井さんが土地ツアーをしてくれて、その週のうちに候補地を送ってくれたんです。何でも早くて、2日くらいで送ってくれたことも。「睡眠時間、大丈夫ですか?」と心配になるくらい(笑)。

家づくりの熱が高まっているタイミングと、松井さんのスピードが合っていたので、話がポンポン進みました。

──土地選びで重視したことは?

災害リスクの少なさは、絶対条件でした。 伊勢は海も山も大きな川もあるので、津波、洪水、内水氾濫、土砂災害と、いろんなリスクがあって。だから、土地選びはかなり慎重にしました。

松井さんが伊勢に住んでいたこともあって、その中でもリスクを避けつつ、小学校やスーパーが近いといった利便性のある土地を紹介していただきました。

実はこの土地、変形地で、南側にマンションもあって。最初は「ここに建てて大丈夫かな」と少し不安もあったんです。でも他よりリーズナブルで、松井さんが交渉して少しお安くしてくれたり、設計の濵野さんが間取りを一緒に考えてくれたり。土地代はある程度抑えて、その分、家の中身は妥協しない。 そう決めていました。

変形地に生まれた、ふたつの庭

──プランが決まるまでは、悩まれましたか?

かなり悩みましたね。表庭と裏庭をつくりつつ、犬と暮らしやすい家をこの変形地にどう配置するか。そこが一番悩んだところです。

──最初から今の配置だったんですか?

いえ、最初のプランでは、マンション側に大きな窓をつけて庭を、という案もあったんです。南側のマンションは出入り口のドア側がこちらを向いているので、あまり視線は気にならないだろう、という提案で。

ただ、実家が南庭の家なんですが、夏は一日のほとんどの時間帯で陽が当たるので暑くて。午後の日差しと視線を遮ることを優先して、東側に庭をとる今のプランになりました。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

──住んでみて、変形地であることは感じますか?

全くないですね。目の前のマンションの視線も、全然気になりません。中庭を囲む建て方にしたからかもしれません。

最初のプランでは、道路側に大きな窓をつけて庭を、という案もあったんですが、「視線が気になるかも」と。今の形なら、中庭側の窓を開けてもプライバシーは気になりませんし、光もしっかり入ります。夏場は夕方に影になるので、むしろありがたくて。朝日・夕日がちょうどよく入って、気持ちいいくらいなんです。

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視線を気にせずカーテンを開けて過ごせる、愛犬との庭

「帰ってきた」と感じる、玄関までのアプローチ

──駐車場から玄関までのアプローチが、少し長めですね。

あえて、短くしすぎなかったんです。 うちは玄関ドアを開けるとそのままLDKにつながる間取りなので、外から家の中に入るまでの気持ちの切り替えを、アプローチ側でつくれたらいいなと思っていて。

玄関ホールって、単に靴を脱ぐ場所というだけじゃなくて、外から家の中へ気持ちを切り替えるための「間」みたいな役割もありますよね。旅館やホテルでも、入口からいきなり全部を見せずに、一度視線を受け止めたり、少し歩かせたり。ああいう閾(しきい)やトランジションの距離を、うちでは外のアプローチでつくりたかったんです。

駐車場から玄関まで、木々のアーチを抜けながら少しゆったり歩く時間。それが、仕事や外のことから離れて「家に帰ってきたな」と気持ちが切り替わる時間になればいいな、と思っていました。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

こだわりの、土間収納と大容量クローゼット

──ほかに、どうしても叶えたかったことは?

土間玄関と土間収納ですね。夫がずっと「土間収納が欲しい」と言っていて。物が多いので(笑)。土間は広くないと自転車も置けないですし、実際、少し増えました。

あとはクローゼットも大きめに。洋服が多くて、しかも4分の3は夫のものなんです(笑)。ランドリーの真横にあるので、動線もすごく便利です。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

動線と、空間の住み分け

──動線もかなり考えられた印象です。

だいぶ考えました。とにかく家事を楽にしたくて。廊下をなくした分、部屋も広くなりますし、移動も少ない。ランドリーからそのまま片付けられて、扉もない。2階はあえて物を減らして「寝るだけ」の場所に。収納はしっかり確保して、部屋ごとに役割を持たせています。

扉をなくしたことで、これだけ開放的に感じられるんですよね。 おかげで、居場所が本当に多いんです。どこにでもいられて、どこにいても目が届く。

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勾配天井のLDK。化粧梁と間接照明、庭からの光が心地よい

打ち合わせ ― 設計士と、その場で

──HARMONYで建ててよかったと感じるのは、どんなところですか?

打ち合わせですね。松井さんもずっといてくれて、設計の濵野さんと直接打ち合わせできるのが良かったです。「こんな感じにできますか」とその場で相談すると、パソコンを前にすぐ形にしてくれる。話が早いですし、自分たちの意見がちゃんと通っている安心感がありました。 設計さんとのやり取りを何度も重ねる必要がない点も含めて、HARMONYがいいなと思いました。

住んでからの変化 ― 家事が、楽しくなった

──暮らしはどう変わりましたか?

洗濯が本当に楽になりました。乾燥機を導入して、乾いた服をそのままウォークインクローゼットにハンガーで片付けられる。動線が短いんです。

料理の時間も、すごく楽しくなりました。L型キッチンが広いので、二人で並んでも余裕で。お酒が好きなので、休日は夕方くらいから、ちびちび飲みながら作り始めることもあって(笑)。ダイニングで食べて、つまみ食いはキッチンで、みたいな。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

来客の反応 ― 「ホテルみたい」なのに、みんなくつろぐ

──ご友人やご家族の反応はどうでした?

夫の父は、実は「こういう家はあんまり好きじゃない」と言っていたんです。オープン収納や物が多い家が苦手で、ホテルみたいな家が好きらしくて。ただ、そう言った割に、家に来るといつもくつろいで過ごしているので。 なんだかんだ気に入ってくれているのかなと思っています(笑)。

来た人はみんな気づいたらゴローンと寝転がってくつろいでいて(笑)。きれいすぎず、ちょうどいい”抜け感”があるんでしょうね。「おしゃれすぎて、座っていいか緊張しちゃう」なんて言われることもあるんですが、それも嬉しくて。「趣味で2軒目に建てたみたい」とも言われました。

倉庫や工場を思わせる、無骨でシンプルな外観

──シルバーのガルバリウムも印象的です。

外観は、倉庫とか工場のイメージでシルバーのガルバリウムにしました。ガルバリウムの家は最初から希望だったんですが、あまり他にない感じにしたかったのと、黒などの濃い色は夏場に表面温度が70度以上まで上がるんです。汚れや褪色のことも考えて、シルバーを選びました。

──ご夫婦で意見が分かれることは?

それが、最初から最後まで、ほとんどぶつからなかったんです。 唯一もめたのは、テレビとソファの距離くらい(笑)。その意味では、我が家はとてもやりやすかったと思います。

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黄色い玄関ドア。ガルバリウム外壁とのコントラストが効いている

どうしても譲れなかった、黄色い玄関ドア

──玄関ドアの色、とても印象的ですね。

私(奥様)が「絶対に黄色がいい」と言って(笑)。夫は最初こそ「黄色?」という反応だったんですが、仮案で黄色を入れて、一度シルバーに戻してみたら物足りなくて。「やっぱり黄色だ」と。在庫の関係で難しいとなったときは、HARMONYの標準ドア(YKKap ヴェナート)に黄色を貼ってもらって実現しました。

二人ともカラフルなものが好きで、タイルも「どこかに絶対入れたい」と。LDKには名古屋モザイクの「華窯ボーダー」、洗面コーナーには平田タイルの「アレグロ」を選びました。南国っぽい雰囲気も感じられて、気に入っています。

素材へのこだわり ― たくさんの樹種を、使い分ける

──床や木材にも、こだわりが感じられます。

いろんな樹種を使いたくて、場所ごとに使い分けています。1階のLDKはウエストコーストバーチ、2階やホール・寝室はピノアース。柱や梁の化粧材にも塗装を施し、勾配天井にはラワン合板を使うなど、空間ごとに表情を変えました。素材の種類が多い分、どんな家具を置いても不思議と馴染むんです。この家具も一つひとつ樹種が違うんですが、元からバラバラなので、かえってしっくりくる。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

──日中の明るさも印象的でした。

おかげさまで、日中は電気をつけていないですね。 本当に十分明るくて。東側の庭と勾配天井のおかげだと思います。

これから家を建てる方へ

──最後に、これから家づくりをする方へメッセージを。

情報収集は、した方がいいですね。家を建ててから、お互いのお金の感覚がこんなに違うのかと驚いた、という話も周りで聞くので。

そのうえで、こだわるところは、やっぱりこだわった方がいい。減額の相談で「耐震のダンパーを半分に」という案が出たときも、設計の濵野さんが「この時代に、そこは削らない方がいい」と止めてくれて。一生に一度の家なので、こだわる場所と妥協できる場所を、二人でちゃんと決めておくのが大事だと思います。ちなみにトイレは「用が足せれば」と割り切って、標準仕様にしました(笑)。

「妥協したくなかった。」こだわりを貫いた、二人の家づくり

インタビューを終えて

「犬と暮らしたい」という想いから始まった家づくり。
庭のある一軒家を選び、変形地という条件も「東に開く」という発想で活かしました。

勾配天井や黄色いドア、異なる樹種など、家の随所にお二人の「好き」が詰まっています。
庭の配置から玄関までのアプローチまで、一つひとつ納得するまで考えたI様邸。

きれいに整えすぎず、自然とくつろぎたくなる。
そんな心地よさは、こだわるところと力を抜くところを丁寧に選んだからこそ生まれました。

お忙しい中、たくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

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